メッセージは湖に落ちる滴(しずく)

人の心は常に波打っています。

良い時もあれば、悪い時もある。

楽しい時もあれば、憂鬱な時もある。

でも、その波が大きくなりすぎると、躁鬱(そううつ)病になってしまうと僕は考えています。

20代の頃に、猛烈な勢いで働いていた時期があるのですが、まさに、僕の心も大きく波打っていました。

「こんなんじゃダメだ!もっと働け、もっと結果を出せ!」

と自分を常に駆り立てていました。

その結果、どうなったかというと、1日の中でも、すごくハイテンションになって仕事がはかどる時間帯と、ドーンと落ち込んで何もしたくなくなる時間帯ができるようになったんですね。

まさに、これは躁鬱病の一歩手前です。

でも、心を常に一定の状態に保てるようになれば、ハイテンションになることも減りますが、落ち込むことも少なくなっていきます。これは、僕がサラリーマンを辞め、独立をしてから一番感じた自分の心の変化ですね。

平常心を取り戻すと、人は色々なことを感じやすくなります。

世の中の動きだったり、人の心だったり、自分の変化だったり、ひらめきや、何かのメッセージを受取りやすくなったり。

ちょうど、静まり返った湖に一滴のしずくが落ちると綺麗にその波紋が広がるように、平常心の心は、色々なメッセージをよりクリアに捉えることができます。

逆を考えると分かりやすいのですが、荒波の湖に一滴のしずくが落ちても、何も気づくことはできませんよね。

僕自身、成果を求めて猛烈に働いていた頃よりも、独立して平常心を取り戻してからの方が、断然、人生がうまく行っているという実感があります。心が荒れている時は、様々なメッセージに気づかないまま突っ走ってしまう為、結局、無駄な努力に終わってしまうことも多いんですね。

今振り返ると、自分を無理に駆り立てて行う仕事は、世の中の為になるどころか、むしろ害になっていることも多いとすら思います。だからこそ、自分の心の声に耳を傾けられる状態、つまり自然体と平常心で、小さな変化も敏感に察知しながら、自分なりの正しい状況判断をしつつ前に進む必要があると思います。

では、どうすれば平常心になれるかですよね。

それは、自分を責めない、駆り立てすぎない、無理をしすぎない。

そして、人を責めない、駆り立てすぎない、無理をさせない。

だと思います。

人にしたことは、基本、そのまま自分に返ってくると僕は考えています。なので、自分だけでなく、周りの人にも同様のことを心がけることが大切だと思います。

何事も、ある一方向に急激に力を加えると、その反動で、反対方向へリバウンドします。

だから、何もやる気が起きない人は、どこかで自分を責めたり、無理に自分を駆り立てていないかをチェックすると良いと思います。

もし、自分を責めている自分に気づいたならば、まず、自分を許すこと。

「自分を許します。」

言えない人もたくさんいるようですが、僕もある本に気づかされ、そこから再出発した派です。

もちろん、100%完璧な平常心は目指す必要はないと思いますし、そもそも無理だと思います。

地球にも四季があるように、心も本来は自然と緩やかな波を打つようにできているからです。

大切なことは、その心の変化を楽しみながら、毎日を進むこと。

そして、波が大きくなった時に上手に調整をしていくことだと思います。

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