さて、私は意識が全ての現実を創り出していると考えています。
なぜそう思うのかを説明するために、私の体験を少しご紹介します。
私の父はサラリーマンでした。20世紀後半を支えた、いわゆる企業戦士であり、エンジニアだったんですね。
そんな父から私が教わったのは、気合、根性、努力でした。団塊の世代を親に持つ方々は、多かれ少なかれ、このような価値観を基礎としていた部分があるのではないでしょうか。
しかし、私が社会人になってしばらくした頃、気合、根性、努力だけでは、生活を豊かにすることはできないということに、明確に気づいたんですね。ここで言う豊かさとは、金銭的な自由と、時間的な自由です。
結果、自分で事業を始めるという思考が生まれたわけです。このように、親から植え付けられた価値観を切り替える為に、私に必要だった第一歩は、気合でも、根性でも、努力でもなく、自分の思考でした。
かくして、私は自分で事業を始めることにしました。思考が現実になったのです。そして、ある程度の自由を手に入れることができるようになりました。
あえて繰り返しますが、まず思考があり、それが具現化したのです。ここが重要なのですが、思考とは、実は、扉なんですね。
多くの人は思考はしています。しかし、その思考自体が、扉になっているということを全く認識していないんですね。だから、ほとんどの場合、思考をして、良いアイデアがあっても、その扉を開こうとしませんし、そうこうする内に、思考は記憶の海へと埋没してしますのです。
しかし、思考は扉だと明確に認識すれば、その扉を開いてみようかな、という気持ちにもなるはずです。多くの人が、自分が理想とする人生を送ることができないのは、思考によって現れた扉を開かないからです。
扉を開くとは、つまり、行動を起こすということですが、「行動」と聞くと、人は途端に面倒くさいと感じてしまうんですね。しかし、思考を行動に移すとは、実は可能性に満ちた未来への扉を開けることであり、扉を開けると、想像以上の、別世界への道が開けるのです。そして、一つ扉を開くと次の扉が現れ、またその扉を開くと次の扉が現れ、その繰り返しが、大いなる具現化のプロセスとなり、自分の人生が一気に変わっていきます。
だからまず、一つ目の扉を思い切って開くことが大切ですし、いわゆる、大物と言われる人は、この扉を開くという行為を日常的に行っているからこそ、自分の現実を次々と変えながら、創造のプロセスを楽しんでいるわけです。
さて、ここまで力説しましたが、21世紀現在、ほとんどの人が、一つ目の扉を開きません。それだけ、現代人の多くは、様々な固定観念に縛られて、がんじがらめになっているのです。私も自分自身がそうだったので気持ちは良く分かりますが、ぜひ、多くの人に扉を開きまくる人生を送っていただきたいと思います。
思考とは未来からのインスピレーションです。あなたが何かをやりたいと思ったその瞬間、それを成し遂げた未来の自分からメッセージが来る、それが思考であり、アイデアです。だからこそ、思考とは理想の自分へと向かう扉なのです。
あなたも、さっさと、その扉を開いてください。
私も、そうします。