現在、世界を支配しているのは、一部の金融資本家達です。
金融資本家は、通貨発行権、株式市場、司法を抑えることで、実質的に世界を支配しています。
たとえば、日本の通貨発行券を持っているのは、日本銀行ですが、その株主は55%が日本政府、残り45%は非公開です。非公開の45%とは、いったい、誰が所有しているのでしょう。言うまでもなく、その多くは世界の金融資本家たちが握っていることでしょう。
また、日本の株式市場では日本銀行が最大の株主となっていますが、日本銀行が最大の株主ということは、日本銀行自体を持っている一族(金融資本家)が、実質、日本の株式市場の最大級の株主と言えます。
金融資本家たちは、世界中をこの仕組みで支配しています。国によっては、自分たちの息のかかった法律専門家を司法の重要ポストに送り込みます。
さて、日本から優良企業が生まれれば、彼ら(金融資本家)は上場するよう促していきます。そして、実際に上場すれば、創業者には大金が手に入ります。上場の際には、一般的に株の値段が爆上げしますから、創業者には大金が手に入るのです。この仕組みにより、多くの創業者は上場して億万長者になることを目指し奮闘します。しかし、視点を変えれば、上場の瞬間、国内で産声を上げた大切な日本企業は、強制的に株の一部を他人に取られてしまうのです。そして、徐々に、創業者から支配権は奪われていきます。
仮に、創業者が自分の代で、ある程度の株を守りきったとしても、相続が発生すれば、莫大な相続税が加算され、途端に創業者一族の力は弱まってしまいます。このようにして、金融資本家たちは、自分たち以外に、実力者一族が育たないよう、相続税というシステムで、未然に防いでいるわけです。
もちろん、日本の相続税が強化されたのは、戦後のことですね。戦前の日本が、小国だったにも関わらず、あそこまで強かった秘密の一旦は、家督相続によるもので、一族の資産が維持できたからです。しかし、この家督相続制度は戦後に解体され、今では、資産家一族も、3代経てば、皆サラリーマンになるしかないような法律が整備されているのです。
そんなこんなで、上場した企業も、歳月の経過とともに、日本の会社とは言えないレベルまで外国人投資家に株を買われていたりします。日産などは、その分かりやすい例ですね。
つまり、若き経営者に上場して大金を得るという夢を見させ、そこを目指そうとさせる株式市場のシステム自体が、金融資本家たちに支配される支配構造の入口になっているわけです。だからこそ、彼らに支配されない為には、株式を上場しない方が良いのです。
民放のテレビでは、金持ちをセレブなどと言って、崇拝するような風潮が見られますが、これこそ拝金主義的であり、奴隷制度を精神的に強化していることを知らねばなりません。言うまでもなく、テレビこそ、金融資本家たちの洗脳システムなわけです。
上場企業で働いたことのある方ならお分かりかと思いますが、上場企業とは、まさに、利益至上主義なのです。企業によって多少の差こそあれ、そこで働く人々は、利益を上げるために、朝から晩までひたすら働き続けなければなりません。彼等は、エリートとという仮面でカモフラージュされた、奴隷かもしれないのです。成績優秀で周りから賞賛されながら育った彼らが、エレベーター式に上り詰めた先にあるのが、奴隷という職業なのであれば、悲しすぎます。しかし、少なくとも今の世の中にはそのような一面があるわけです。
大企業とは、人間が創り出す創造性の一面ですから、非常に素晴らしいものですが、本来は、株主の為に働くのではなく、日本の中小企業に多く見られるような家族経営のように、自分の為に働き、会社のために働き、社会のために働くことが健全であるのは言うまでもありません。「株主のため」は不要です。
一方、個人事業主など、小さな規模で動いている人々は、本来あるべ姿でイキイキと仕事を行うことが、多くの場合できるのです。個人事業主は何を目指すのかも自由ですし、時間の使い方も自由です。金融資本家たちは、貧乏人には興味がないため、この個人事業主の領域においては、ある意味、おおきな自由があると言えます。
つまり、同じ日本にいながら、平和と自由を満喫している人もいれば、世界の奴隷支配構造の一角で、肉体的にも精神的にも、とても苦しい状況にある人もいます。
さて、ここまでで色々とお話してきましたが、実は、金融資本家たちは既に次の支配構造に向かおうとしています。お金で支配する時代に、終わりが見えてきているということでもあります。
だからこそ、本当に自分にとって、価値ある生き方を考え、それに取り組むことが大切だということが言いたいのです。支配している側が、次の支配構造への移行を目指すということは、私たちが自由を取り戻すチャンスでもあるのです。
考えてみてください。もし、日本人の誰一人として、上場企業で働かなくなったら、日本は、彼らにとってはとても支配しにくい国になるはずです。これは極端な例ではありますが、日本人、一人一人が、自分が目指すべき場所を本当に目指せば、必然的に、彼等の支配構造から脱却していくことになるのです。
では自分の目指すべき場所とは、どこなのでしょう?
それは、自分が何に楽しみを感じるか、何にワクワクするか、自分の内側に問いかけていくことです。自分自身の内面に対してアンテナを張るのです。そうやって、一人一人が、自分自身の人生を追求することが、次なる世界で、私たちが自由を取り戻すための第一歩となります。